イタリアの風に誘われて〜カンパニョーロのコンポーネントについて〜
WRITTEN BYvalon_admin
blogCampagnolo(カンパニョーロ)とは
皆さんは、「カンパニョーロ」と言うブランドをご存知でしょうか?
もちのろんな方もとても多くいらっしゃるかと思いますが、まだまだロードバイクビギナーな方もいらっしゃるかと思いますので簡単に説明させていただきますと、
1933年にヴィチェンツァと言う少し北の方にある街でトゥーリオ・カンパニョーロが創業した自転車のパーツのメーカーです。
性能・技術革新・製品とサービスのクォリティと言う3点を基本コンセプトにしているそうです。
その為、現在のプロレースでは圧倒的にシマノのコンポーネントを使用しているチームが多いですが、
ファウスト・コッピやエディ・メルクスと言った現在ではレジェンドと呼んでも差し支えの無いような選手が愛用していたり、
また、現在でも他のコンポーネントメーカーの追随を許さないほどの造形美でコアなファンを魅了し続けているメーカーです。
スーパーレコードやボーラウルトラと言った名前はロードバイクを始めたばかりであまり詳しく無い方でも耳にした事があるかもしれません。
余談ですが、そのボーラウルトラについて気になっていることがあります。
と言うのも、コアなファンがいます!と言ったところで、やっぱりどうしてもプロの機材を見てもわかるように、ホビーユーザーでもシマノのコンポーネントを使っている方が圧倒的に多いのです。
しかし、なぜかホイールだけカンパニョーロ社のボーラを使っている方を多く見かけるんですよね。
確かにそれは、性能がとても良いと言う証明なのかもしれませんが、他にもMAVICやZIPPなども良いホイールを出していますし、
それこそ、シマノの商品の手堅さは間違いありません。
それに、シマノのパーツにシマノのホイールと言った組み合わせの方が統一感があってかっこいい気がしてしまうんですよね。
カンパニョーロのホイール使うならカンパニョーロのコンポ使えば良いのに、みたいな。
と言う、個人の疑問は置いておくとして、本題に戻りましょう。
大和撫子との出会い。そして、イタリア娘。
で、学生時代にロードバイクを初めて購入したわけですが、もちろん最初に自転車に付いていたコンポーネントは、みんな大好きなシマノだったわけです。ティアグラでした。
そして、しばらく乗ってから次に自然な流れで、それこそ川の流れのようにカーボンバイクへ移行してくわけです。
当時、結構僕自身が天邪鬼な性格でして、プロのレースなんかでも強豪チームはあまり好きになれず、
街中を走っているのをよく見かけるような人気のあるブランドのバイクは少し倦厭しちゃう性格。
と言うことで、当時ほとんど見かけることのなかったと言ったら少し失礼かもしれませんが、FDJが長年愛用しているラピエールのバイクを購入したわけです。
まぁ、FDJなんてほんとデキてんじゃないかってぐらいシマノと仲良しなチームな訳で、そんなチームが長年愛用しているバイクブランドがシマノじゃ無いわけもなく、
安定のシマノでした。確か最初105が付いてて、あとでアルテグラに交換しました。
そんなわけで、順調に上級島野党員へ調教されていってた矢先、伊太利亜の風を感じたわけです。
それが、シマノコンポ組にホイールがボーラのおじさん(以下:ボーラおじさん)だったわけです。
その時のインパクトの迫力たるや。
実家に帰ったらおかんがガッキーになっているかのような、
まさにそんな衝撃。ガッキー最高。
時は既に情報社会。
すぐさまググったの言うまでもありません。
以前からなんとなーくはよく行くお店のオーナーさんから聞いたりしてはいたけど、
それが、カンパニョーロとのファーストコンタクトであり、お財布的にはワーストコンタクトだったわけです。(これ言いたいだけ。)
そこから、思いを馳せたりしているうちに見事に後方未確認の左折車両に轢かれ、新しい自転車が必要になったことで手に入れた自転車がMASIのグランクリテリウム。
レイノルズのパイプを使っているとても綺麗なシルバーメッキのバイクだったのですが、迷うことなく、CampagnoloのAthenaを組み付けたのが初めてのカンパです。
シルバーの5アームのクランクや丸みを帯びたシフトレバーはまさに芸術。
この後もRaleighのクロモリフレームを購入した際もCampagnolo Athenaを組み付けました。
やっぱりクラシカルなスチールチューブのバイクにシルバーのアテナはど鉄板ですね。
現行のポテンザになってから4アームのがっちり系のクランクになってしまい、
クロモリのクラシカル感を再現する乙なクランクがなかなかなか見つからなくなりました。
が、そんな時こそビチアモーレ。
状態のいい5アームのカンパクランクが入荷することもありますので、探している方は小まめにサイトをチェックするのもアリかもしれません。
で、クラシカルなカンパもよかったのですが、自転車沼の筆者は飽き足らず、
2年ほどのうちに、
Fenix SL(Ridley)→Cento 1 SR(Wilier)→VX Special Pro(TIME)と乗り継いで行きます。
絶賛、フレーム沼に生息していた時期ですね。
食事は節約し、友人との交友関係を極力断ち切り、お金を注いでいたので、かっこいい自転車に乗れていました。
この3台の頃はメインにカンパニョーロのコーラスを使用し、クランクやレバーにスーパーレコードやレコードを使っていました。
カンパニョーロのグレードの違い
Super Record(スーパーレコード)
カンパニョーロを代表する飛び道具です。
チタンを使い、カーボンを乱用し、肉抜きをしまくったグループセットです。
軽量ということと高価ということと同義ですね。
Record(レコード)
カンパニョーロのプロ御用達レーシング機材です。
スーパーレコードの下というイメージがあるかも知れませんが、フラッグシップです。
十二分に軽量、ハイスペックなコンポーネントです。
軽量性、耐久性共にバランスが取れているモデルです。(価格もとは言ってない。)
Chorus(コーラス)
レコードで使われていたカーボン部が金属に変わっているモデルです。
コストダウンのために各部分をグレードダウンしているとはいえ、十分に軽量なレーシングモデルです。
コスパは良いかと。
Potenza(ポテンザ)
Athenaからモデルチェンジして4アームのごついのになりました。
シマノでいうアルテグラ相当のモデルです。
正直5アームのAthenaがなくなってしまったのはクロモリのクラシカルなバイクを組む人には残念なモデルチェンジになったかと。
私が正にその一人です。
以下、Centaur、Veloceありますがグレードアップすることを考えると上記Potenza以上かと思います。
カンパニョーロのおすすめコンポーネント
カンパのコンポを使っていた頃、カンパニョーロのコンポーネントの黄金の組み合わせは、
レバー、ブレーキ、リアディレイラーはレコード。
フロントディレイラーとスプロケットはコーラス。
クランクだけスーパーレコードが一番バランスがいいと言う、100人聞いても99人が興味の無い持論を息巻いて展開していました。
個人的意見ですが、実際問題スーパーレコードと言うのは、もはやホビーユーザーにとっては見栄の産物に他なりません。
チタンのスプロケットなんて、筆箱の中の消しゴムより早く消耗してしまうことは火を見るより明らかです。
カーボンで究極の軽量化を果たしたFDだって、チェーンが暴れてガイドプレートが割れてしまったら、きっとあなたのハートも割れてしまうはず。
ですが、クランクだけはカルトベアリング(めっちゃくるくる回るやつ)が入っていてウルトラトルク(めっちゃ効率よく力を入れれるやつ)というのはめっちゃ調子いいんよなぁということで、
カンパニョーロいいなぁと思ってこの記事を読んでいるあなた。スーレコをご所望でしたらクランクだけ投入することを強くおすすめします。
ただし、「うち、ぼちぼち儲かってまんねん$$」という方は、グループセットでどうぞ。
カンパニョーロとシマノのコンポーネントの違い
シマノからカンパへコンポを交換して最初に思ったのは、
「え?使いづらい、、、」でした。
というのも、ブレーキは効きづらいし、レバーも握りづらいと思っていたのですが、
使い込んでいくうちに気づいたら「カンパが良い!」になっていました。
小ぶりなレバーは次第に握りやすいことに気づき、
ブレーキの効きにくさというのも、
シマノはブレーキを安全装置なのでがっちり止めるという思想、
カンパはブレーキをスピードコントロール装置と捉えており、
細かなスピードコントロールに対応するために、フロントをシングルピボット(シマノは支点が2つのデュアルピボットなので力の伝達が伝わりやすい=止まりやすい)にするという思想の違いである、ということに気づきました。
これらの違いに気づいてからは、カンパニョーロのシフト時のガチャこんもブレーキのスルスル具合もカンパの魅力と感じるようになっていました。
今では逆にシマノのレバーは太くてブレーキをかけづらいなぁと思ったり、カックンと止まるシマノのブレーキに少し驚いたり。
ですが、どちらも慣れると使いやすいというところは同じかと。
重要なのは自分のニーズに合った物を使っているかどうかということなので、
質実剛健な製品が好みの人はSHIMANOを、デザイン重視、感性を重要視するなら、カンパニョーロと言った感じで選ぶのも一つかと。
ライドシーズン真っ盛りではありますが、秋や冬のメンテナンスシーズンに向けて一度検討してみてはいかがでしょうか。