オシャレは一日にしてならず。
WRITTEN BYvalon_admin
blog私は今まで禄に服に拘ったことがない。
普段着は近所のユニクロですませ、靴はアウトレット品のナイキ。自転車用のウェアも安くて機能的であればそれでいいと常々考えていた。もちろん今後も同じ考えの基生きていくのだと疑う余地がなかった。
しかし、ふと電車での帰り道ふと鏡越しの自分を見て思った。
うぁ~、こりゃフラれるね。
余りにも服装に気を使わないその出で立ちはまさにアメリカンデブ。
よくアメリカのコメディ映画然り、ホラー映画然り、常に登場するお決まりの陽気なデブ。まさにそのものであった。
そこで私は些細な決心をした。少しは身だしなみに気を付けようと。
もし今後ふと窓ガラスやトイレの鏡に映る自分がダサいなぁと思ったらその日の夜食のポテチは無しにしよう、そうなんとなく一応揺るぎそうな決心をした。
そんなある日、私へオシャレ神からのファーストコンタクトがあった。
身長180cmほどの浅黒い熊の様な男の恰好をしたその人物は自分の事をオシャレ神と名乗り、つま先から頭の先まで案の定サイクルウェアブランドRaphaで身を包んでいた。
不意にわたしのもとに現れたそのオシャレ神(私はRaphaおじさんと呼んでいる)は「オシャレは手からだよ!」と関西においては目立つほどの標準語で私に手袋を差し出してきた。
勿論。Raphaである。
その手袋がこちらである。
Rapha (ラファ) Leather Town Gloves (レザータウングローブ)である。
一見ただのレザーの手袋だが、オシャレ神によるとそうではないらしい。
東アフリカに生息しているアフリカンヘアシープのレザーを用いてイギリスでハンドメイドされたこの手袋は、全耐候性であることはもちろんのこと、グリップ部には軍用スペックの物を採用し振動吸収性にも優れ、レザーということもあり経年により手に馴染むというミラクルな品との事。
実際に使用してみると、
おぉ、、、、ぴったりじゃあないか。
不意にため息がでるほどのフィット感にしばしば酔いしれる。
防風性はいかほどかと日が暮れた店外に出てみる。
確かに指先はほのかに寒いがあくまでもほのかにである。
今まで手袋を付けずに歩いていたことを考えると大きな進歩である。
今までは「は?Rapha??」と常々思っていた私だがなぜかこのエンボス加工されたRaphaのロゴを見てなぜか所有欲を掻き立てられる。
非常に良くできた商品だと思う。さすがRapha。侮れない。
あまりの出来にににやにやしていた私ではあったが、ふと我に返った時には既にオシャレ神はいなくなっていた。
あれからオシャレ神は一度も現れていない。
オシャレ神、あれはいったい何者なのか。なぜ寄りによってあんなふてぶてしい浅黒い熊の様ないでたちでらわれるのだろうか。いまだに謎のままである。
なぜか急に手渡されたこの手袋。すくなくともこの手袋はこの冬きっと重宝するだろう。