カンパニョーロ EPS 電動 セッティング マニュアル
WRITTEN BYvalon_admin
blog
カンパニョーロ社がリリースする、電子式変速システム Electronic Power Shift。 通称「EPS」
今回はカンパニョーロEPSラインナップのうち、最上級グレードであるスーパーレコードEPSを用いて
変速調整、初期セッティング法をレポートさせて頂きます。
今回、レポートに使用するバイクはこちら、
ビアンキ(bianchi) オルトレXR (oltre XR) ヴァカンソレイユチームエディション。
レプリカではなく、プロが実際にツールドフランスにて使用したスペシャルな一台でございます。
EPSの調整はエルゴレバーの各レバー、スイッチを使用して行います。
EPSではブレーキレバーを「レバー1」、シフトダウンレバーを「レバー2」、親指で操作するシフトアップレバーを「レバー3」
と呼びます。
また、シフトアップレバー、すなわち「レバー3」の手前には丸いモードボタンがあり、
押すと、ステム付近に設置しているインターフェースが光り、バッテリーの残量を確認する事が可能です。
※「充電満タン」 緑→緑点滅→黄→黄点滅→赤→赤点滅 「充電切れ」
EPSセッティング開始です。
バイクにフレームプロテクターを装着し、テックスタンドへセットします。
ゼロセッティングを行う前にリアのディレイラーハンガーが歪んでないか、リアホイールがまっすぐ取付できているかを確認して下さい。
まず初めに、ディレイラーの可動域をユニットに記憶させるゼロセッティング(初期設定)から行います。
エルゴレバーを操作し、フロントをアウターギア、リアをトップから二段目のギア(10速目)になるよう変速操作をします。
上の画像のようにチェーンがきましたら、左右エルゴレバーの丸いモードボタンを約7秒間、「同時に長押し」します。
同時に押せなかったり中途半端に押してしまうと、バッテリー残量確認や簡易調整モードになってしまいますのでご注意下さい。
きちんと押せますとインターフェースに青色のランプが点灯します。
青いランプが点灯しましたら、ゼロセッティングモード(初期設定)モードになった証です。
右側エルゴレバーのレバー2とレバー3を操作し、スプロケットの10速目のギアとリアディレイラーのプーリーが
縦一列になるように動かします。
(レバー2を押すと左側、レバー3を押すと右側へリアディレイラーが少しづつ動きます。)
上図のように位置が決まりましたら、左右どちらでも構いませんので
エルゴレバーのモードボタンを押しますと、インターフェースのランプが白色に変わります。
白色のランプがインターフェースに点灯した事を確認しましたら、
右側エルゴレバーのレバー2、すなわちシフトダウンレバーを長押しし、10速ギアから一気に2速目のギアへ
チェーンを移動させます。
この操作の際、長押しし過ぎますとリアディレイラーのケージがスポークに接触してしまうので注意が必要です。
上図のようになりましたら先程の作業と同様に、
2速目のギアとリアディレイラーのプーリーが縦一列になるよう、エルゴレバーを操作します。
位置が決まりましたら左右どちらかのエルゴレバー、モードボタンを押し、
インターフェースに青色のランプが点滅したのを確認、最後にストップスクリューを最大ギアと1つ目のプーリーの間が5mm前後になるよう締めて
リア側の設定は完了です。
続いてフロントディレイラーの初期設定に移ります。
下図のようにフロントをインナー、リアは最大ギア(1速目のギア)へチェーンが来るように操作します。
リア設定時と同様、左右エルゴレバーの丸いモードボタンを約7秒間、「同時に長押し」します。
するとインターフェースに青色のランプが点灯します。
青色のランプが点灯しましたら左側のエルゴレバー、レバー2とレバー3を操作し、
チェーン内側とフロントディレイラーのレール左内側が0.5mm程になるように調整します。
位置が決まりましたら左右どちらかのエルゴレバー、モードボタンを押し、
インターフェースに青色のランプが点滅したのを確認し、以上でゼロセッティング(初期設定)は完了です。
左右エルゴレバーを操作し、スムースに変速ができるか確認して下さい。